現場改善ラボ 記事一覧 お役立ち情報 【テンプレ付】物流業のスキルマップ作成ガイド!スキルを可視化する方法や育成計画のコツ

動画マニュアルとスキルマップが紐づく教育ツール「tebiki現場教育」を展開する、現場改善ラボ編集部です。

多様な人材が働く物流現場では従業員一人ひとりのスキル状況を正確に把握するのが難しく、主観や経験に頼った人材管理が行われることも少なくありません。こうした課題を解消するには、スキルマップを活用して「誰が何をどのレベルまでできるか」を可視化し、人材スキルの実態に基づく教育・配置を行うことが重要です。

本記事では、物流現場で役立つスキルマップの作り方と運用のポイントについて詳しく解説します。すぐに活用できるスキルマップのテンプレートもご用意しているため、是非お役立てください。

スキルマップの作成を通しスキルを可視化することは、適切なスキル管理による人材育成や技術伝承の第一歩です。「可視化したスキルをどう管理し、従業員教育と紐づけるのか?」という点については、本記事のほか以下のPDF資料でも詳しく解説しています。

>>『現場力を高めるスキル管理のコツ~形骸化しないスキル管理には何が必要?』を見る

目次

スキルマップとは?作成の目的やメリット

まずはスキルマップがどういうものなのか、作成する目的やメリットについて解説します。

スキルマップとは「誰が・何を・どのくらいできるのか」を可視化するツール

スキルマップとは、従業員の能力や習熟度を可視化するツールです。単に作業が「できる/できない」を示すだけでなく、数値や記号を用いて個々のスキルレベルを定量化するため、現場のスキル状況を正確に把握できます。

物流現場のような多人数が関わる業務でも、誰がどの作業をどのレベルまでこなせるかを効率的に管理でき、現場全体として「達成済みのスキル」と「不足しているスキル」が明らかになります。

関連記事:【無料Excelテンプレ付】スキルマップの作り方!トヨタでの活用例や評価基準

スキルマップを作成する目的と得られるメリット

スキルマップを作成する目的として次の3点が挙げられます。

  • 計画的な人材育成の土台づくり
  • 最適な人員配置・多能工化の推進
  • 公正な人事評価の実現

スキルマップは作るだけでは意味がなく、適切に運用することで大きな効果を発揮します。ここでは、スキルマップを活用して得られる具体的なメリットをご紹介します。

計画的な人材育成の土台づくり

スキルマップがあれば、従業員が現状どのようなスキルを持っているかを数値で把握できるため、教育の優先度や育成方針を客観的に決めやすくなります。誰にどの業務を任せるか、どのスキルを重点的に強化すべきかが明確になり、人材スキルの実態に基づいた育成計画を立てることができます。これにより、場当たり的な教育体制から脱却し、新人の早期戦力化や教育の属人化防止につなげられます。

最適な人員配置・多能工化の推進

スキルマップを作成すると、従業員一人ひとりの能力や対応可能な業務範囲を一覧で管理できるため、作業内容や業務レベルに応じた最適な人員配置が実現します。現場全体のスキルバランスを見ながら「次にどの業務を習得させるべきか」を決めやすくなり、多忙な物流現場でも着実に多能工化を進めることができます。

公正な人事評価の実現

スキルマップを活用することで、上司の主観や経験則に依存せず、客観的なデータに基づく公正な人事評価が実現します。スキルアップの過程や成果が可視化されるため、従業員自身も評価に納得しやすく、さらなるスキル習得や目標達成に向けてモチベーションが高まるメリットもあります。

スキルマップで解決できる物流現場の課題

人の入れ替わりが多く、作業内容が多岐にわたる物流現場では、個々のスキルや習得状況を正確に把握するのが難しいのが実情です。しかし、スキルマップがあれば「誰が・何を・どこまでできるか」が可視化されるため、現場が抱えるさまざまな課題の改善につなげられます。

現場におけるスキルマップを活用したスキル管理のポイント、スキルの可視化・標準化の進め方などを詳しく知りたい方は、資料「現場力を高めるスキル管理のコツ~形骸化しないスキル管理には何が必要?(pdf)」をご覧ください。

属人化の解消|特定のベテランに依存しない作業体制の整備

物流業務は個人の経験や判断に依存しやすく、作業のノウハウが十分に共有されないまま、特定のベテランに業務が集中してしまう傾向があります。こうした状態が続くと、担当者の不在時に業務が滞ったり、作業品質が著しく低下したりする恐れがあります。

スキルマップを導入すると、「あの人にしかできない作業」が洗い出され、どの業務が属人化しているのかが明確になります。現場のスキル状況を可視化することで、業務の偏りや欠員リスクを事前に把握し、特定のベテランに依存しない体制をつくることができます。

関連資料:“伝わらない”“属人化している”カンコツ作業を標準化する最適解

新人教育の標準化|個々の理解度や習熟度に沿った教育体制の構築

物流現場の新人教育は「見て覚える」OJT指導が中心であり、教育担当者によって教え方や指導レベルにばらつきが生じがちです。この点、スキルマップがあれば新人一人ひとりの習熟度が可視化されるため、「何をどこまで教えるか」という基準を統一しやすくなり、属人的な教育から脱却できます。

▼新人教育の標準化による効果▼

  • 教育内容の抜け漏れを防ぐ
  • 理解度・習熟度のばらつきを抑える
  • 教育の質を現場全体で統一できる
  • 指導者の負担を軽減する

関連資料:OJT担当者の負担が激減する、OJT教育の新常識とは?

作業効率の改善|スキルに応じた最適配置で作業ミスを低減

物流現場では従業員一人ひとりのスキル状況を把握しづらく、明確な根拠をもって「誰をどこに配置すべきか」を判断するのは難しい環境にあります。人手が足りない中で、十分な習熟を待たずに作業を割り当てるケースも多く、ピッキングミスなどのミスや非効率を招きやすい状況が生まれています。

スキルマップを活用すると、従業員ごとの習熟度や育成状況、対応可能な業務範囲まで把握できるため、上司の経験や勘に頼らない客観的な判断で人員配置を行えるようになります。個々の能力や適性に応じた役割分担により、業務の偏りや無駄な手戻りをなくし、ミスの起こりにくい作業体制を構築できます。

関連資料:誤出荷ゼロへ!ヒューマンエラーによるピッキング作業ミスをなくす具体的な対策と改善事例

物流スキルマップの項目例と作り方

物流現場でスキルマップを効果的に運用するには、現場の業務内容に合った項目設定と、正しい手順での作成が欠かせません。ここでは倉庫作業におけるスキル項目の例と、スキルマップの基本的な作り方を5つのステップに分けて解説します。

  1. 作業ごとのスキル項目を整理する
  2. スキルレベルの定義を決める
  3. スキルマップを作成する
  4. 従業員ごとのスキルを評価する
  5. 定期的に更新する

【1】作業ごとのスキル項目を整理する

まずは物流現場で発生する業務を洗い出し、作業ごとのスキル項目として整理します。入荷・出荷・在庫管理など、大きな業務単位で分類したうえで、さらに具体的な作業レベルに落とし込むことがポイントです。

▼倉庫作業におけるスキルマップ項目例▼

大項目小項目
入荷作業入荷検品仕分け棚入れ
出荷作業ピッキング梱包出荷検品仕分け・発送
在庫管理棚卸ロケーション管理システム操作(在庫数入力・確認)

併せて、各スキルに対する達成基準を明確にします。例えば、ピッキングであれば「指示書に従って商品を正確にピッキングできる」、ロケーション管理であれば「各商品の保管場所を把握し、移動や補充を誤りなく実施できる」など、具体的な行動や成果に落とし込みましょう。

【2】スキルレベルの定義を決める

各スキル項目に対して、従業員がどの程度習熟しているかを評価する基準を設定します。例えば以下のようにスキルレベルを統一しておくと、担当者による評価基準のばらつきを防ぎ、個々のスキル状況を客観的に把握できます。

  • レベル1:未経験
  • レベル2:補助があれば作業できる
  • レベル3:単独で作業できる
  • レベル4:他者を指導できる

単に「できる/できない」だけでなく、作業の習熟度やサポートの必要性など、段階的な基準を設けることがポイントです。

【3】スキルマップを作成する

スキルマップのフォーマットは、縦軸にスキル項目、横軸に従業員名を並べる形式が一般的です。その交差部分にスキルレベルを記入することで、「誰が・どの業務を・どのレベルで遂行可能か」を一目で把握できます。

次項の「【無料DL可】スキルマップ作成に役立つテンプレート」では、現場ですぐに使えるExcel形式のテンプレートを2種類ご紹介していますので、こちらも併せてご確認ください。

【4】従業員ごとのスキルを評価する

スキルマップの枠ができたら、従業員一人ひとりのスキルを評価し、実際にマップ上へ記入していきます。直属の上司が評価するケースが多いですが、本人の自己評価を踏まえて調整することもあります。

まずは部署や部門ごとにテスト運用を行い、現場からのフィードバックをもとにスキル項目や評価基準を修正しましょう。新しい制度を取り入れる際は小さな単位から始め、運用方法や評価制度が安定してから本運用に移行することをおすすめします。

【5】定期的に更新する

作成したスキルマップは定期的に更新し、従業員の習熟度や新たに取得したスキルを反映させることで、常に現場の実態に即した人材管理が行えます。更新のタイミングとしては以下のような場合が適しています。

  • 人事評価
  • 異動・配置換え
  • 資格取得・研修終了時
  • 新規業務の追加時

また、業務内容や教育方針に変化があれば、スキル項目や評価基準も適宜見直す必要があります。

【無料DL可】スキルマップ作成に役立つテンプレート

スキルマップの作成に活用できるExcelテンプレートをご用意しています。ゼロから作成する手間を省き、現場に合わせたカスタマイズも簡単に行えますので、是非ダウンロードしてみてください。

スキルマップ/教育訓練計画表

本テンプレートは、スキルマップと教育訓練計画表がセットになっています。従業員の習熟度や進捗状況を一目で把握でき、個々に適した教育カリキュラムやスケジュールの策定にも役立ちます。

スキルマップ/教育訓練計画表

以下のフォームに必要項目を入力すれば、無料でダウンロードできます。

製造業以外の業界/職種向けテンプレート(厚生労働省発行)

製造業以外の業界、営業や人事、労務、マーケティングなどの職種別に使えるテンプレートは、厚生労働省が発行しているページをご紹介します。

▼製造業以外の業界/職種の方はこちらをクリック▼
キャリアマップ、職業能力評価シート及び導入・活用マニュアルのダウンロード|厚生労働省 

スキルマップを現場で活かしきれない3つの原因

スキルマップは作って終わりではなく、継続的に運用してスキル管理や人材育成につなげることが重要です。しかし、実際の運用が進むにつれて「更新の手間がかかる」「情報が散在する」といった課題が生じやすくなり、スキルマップを十分に活用できていない現場も少なくありません。

物流現場でスキルマップを活かしきれないのは、以下のような原因があると考えられます。

  • 更新されずに内容が形骸化している
  • 部門ごとの運用で記録方法がばらついている
  • スキルマップと教育プログラムが紐づいていない

更新されずに内容が形骸化している

スキルマップは、従業員の成長や業務内容の変化に合わせて定期的に更新するものですが、日々の業務に追われる物流現場では更新作業が後回しになりやすく、情報が古いまま運用されてしまうことがあります。

誰が何をどこまでできるのか正確な情報がわからない場合、人員配置の判断を誤ってスキルに合わない作業を任せたり、すでに習得済みの内容を繰り返し指導したりと、現場の非効率や教育コストの無駄が発生しやすくなります。

部署・部門ごとの運用で記録方法がばらついている

スキルマップを部署や部門ごとで運用している場合、評価基準や記録方法にばらつきが生じやすく、組織全体として「スキルの見える化」が進まない原因になります。それぞれが異なる方法で管理していると、部署・部門間でスキル情報を比較できず、育成方針や人員配置の判断に活かせなくなってしまいます。

スキルマップと教育プログラムが紐づいていない

スキルマップは人材育成や教育計画に活かすためのツールであり、教育プログラムと紐づけて運用することが重要です。スキルマップ単体では、不足しているスキルに対する教育内容にすぐ結びつけることができず、教育の遅れによる習熟不足や作業ミスのリスクが生じやすくなります。

教育と結びついていないスキルマップは単なる現状把握にとどまり、「次に何を教えるべきか」といった具体的なアクションにつながらず、現場の判断に任せた場当たり的な指導になってしまうケースも少なくありません。これを防ぐには、スキルマップと教育プログラムを連動させ、不足スキルに応じた研修教材やマニュアルをすぐに確認できる仕組みを整えることが求められます。

このような課題を解決するには、どうすればよいのでしょうか?次章では、スキルマップの作成や教育計画が簡単に行えるおすすめのツールをご紹介します。

物流スキルの育成には動画マニュアルとスキルマップが紐づく「tebiki現場教育」!

tebiki現場教育は、現場ノウハウと人材スキルを一元管理できる教育ツールです。従業員ごとのスキル状況を可視化するだけでなく、教育計画の作成や進捗管理、動画マニュアルと連動した教育訓練までシームレスに行えます。

従業員のスキル状況をリアルタイムで可視化できるスキルマップ機能

スキルマップ機能を活用すれば、従業員の保有スキルや不足スキルがリアルタイムで可視化されるため、常に最新のスキル情報に基づく意思決定が可能になります。現場と管理側がリアルタイムで情報を共有し、「誰に何を教えるべきか」「誰をどの業務に配置すべきか」といった判断をスムーズに行うことができます。

▼スキルマップのサンプル▼

スキルマップのサンプル

スキルマップも作れる動画マニュアル「tebiki現場教育」のサービス画面より抜粋】

また、tebiki現場教育のスキルマップは、従業員一人ひとりのスキル習得状況を一画面で可視化します。「誰がいつ何を教えたか/教える予定か」といった教育履歴まで表示されるため、指導の抜け漏れを防ぎながら計画的・効率的な人材育成を実現できます。

スキルに関連する動画マニュアルとの連動で効率的な人材育成を実現

tebiki現場教育には動画マニュアル機能を搭載しており、物流現場における「動き」を伴う作業を視覚的にわかりやすく伝達できます。各スキルに関連するマニュアルを紐づけることで、従業員はスキルマップ上で不足しているスキルを確認し、自分に必要な学習を主体的に進められるようになります。

▼動画マニュアルのサンプル▼

※「tebiki現場教育」で作成

このような動画マニュアルも、tebiki現場教育なら誰でも簡単に作成できます。スマートフォンで撮影した動画をアップロードするだけで、AIが動画を解析し、字幕や装飾の追加といった基本的な動画編集を自動で代行します。

▼マニュアル作成がさらに簡単に!tebiki現場教育のAI機能▼

  • 字幕テキスト読み上げ:動画に追加したテキストをAI音声によって読み上げ
  • 文字起こし機能:動画内の音声をAIが判定・自動でテキスト化
  • 自動翻訳機能:テキストを100か国以上の言語に自動翻訳

tebiki現場教育をより詳しく知りたい方は、以下のリンクをクリックし資料をご覧ください。

>>動画マニュアルとスキルマップが紐づく「tebiki現場教育」の詳しい機能や導入事例を見る

まとめ

スキルマップとは「誰が・何を・どのレベルまでできるか」を可視化し、スキルの実態に即した人材育成や人員配置を可能にするツールです。物流現場においては、属人化の解消や新人教育の標準化、適正配置による作業ミスの削減といった課題解決に役立つ一方で、スキルマップが教育プログラムと紐づかず、十分に活用しきれていない現場も少なくありません。

tebiki現場教育は、「人材スキル管理」と「動画マニュアル」の両機能を連動させ、スキルの可視化から教育計画の策定・実行、習得状況の記録までを一元管理できるツールです。人材育成のPDCAサイクル実行を支援し、現場全体のスキル底上げと早期戦力化を実現します。

本ツールにご興味をお持ちの方は、是非下記の資料をご覧ください。

>>動画マニュアルとスキルマップが紐づく「tebiki現場教育」の詳しい機能や導入事例を見る

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